内藤和美氏は安来市在住の創作キルト作家です。二十歳の頃、書店で偶然に「アメリカンパッチワーク」に出会い購入しました。早速本の型紙を使い、身の回りの布を切り刻んで、夢中になって一枚の作品を仕上げました。

　その後、結婚、子育て、介護を経て1989年(平成元)パッチワーク教室「キルトボックス」を開講しました。以来、研鑽に努め、パッチワークキルトのほか、リボン刺繍、ステンドグラスキルト、ハワイアンキルト、ニードルパンチ、絣、ちりめん等多くの技法を習得し、島根県・鳥取県西部で12教室を指導しています。

　この間、2004年(平成16)世界文化社主催キルト展において「家庭画報大賞・審査員特別賞」を受賞しました。翌年からは、作品展を開催してパッチワークを広める活動を精力的に行っています。内藤和美作品はキルトの分野で高い評価を得、目標と仰がれていますが、内藤氏は鑑賞者への感謝の心を忘れずに作品制作に努めています。

　本展では、内藤氏の「秘密の花園」・「仲良し三人組」等6点とキルトボックスの皆さんの45点のタペストリーと小物17点のステンドグラスキルト作品68点を展示しています。南部町公民館講座のご縁で当館での作品展が実現しました。一針一針の持つエネルギーを感じていただければ幸いです。