あげそげコラム

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コラム掲載号:20171020

「高木東六の世界」公演



 「水色のワルツ」などで知られる米子市出身の音楽家、高木東六が亡くなって10年が経ちました。この節目に、高木東六の偉業と足跡を皆様に広く知っていただく公演を米子市公会堂で開催します。

 

 

高木東六の経歴

 

 高木東六は、明治37年、米子市に生まれます。大正13年に東京音楽学校(現東京藝術大学)に入学しますが、昭和3年に中退し同年パリに留学。スコラ・カントルム音楽院に入り、ピアノと作曲を学びます。昭和7年に帰国し、ピアニスト、作曲家として音楽活動を展開。昭和15年に作曲した「朝鮮幻想」は、満州新京交響楽団募集作曲コンクールで第1位に入賞。作品は、オペラ「春香伝」をはじめとして、管弦楽曲、室内楽曲、ピアノ曲、歌曲、舞台音楽と多岐にわたります。代表作は、昭和25年に大流行した「水色のワルツ」。NHKの音楽番組「あなたのメロディー」のレギュラーや、TBSの音楽番組「家族そろって歌合戦」で審査員を務めるなど、テレビ番組でも活躍しました。76歳のとき勲四等旭日小綬章を受章します。終戦直後に過ごした長野県伊那市(当時は伊那町)から、伊那市名誉市民第一号に選ばれます。神奈川文化賞、横浜文化賞、出身地である米子市からは、平成9年に市民栄光賞を受賞。平成18年に102歳でお亡くなりになりました。

 

 

地元とも深い関係の東六

 

 高木東六と地元との関係も深く、江府町のご当地ソング「裏大山小唄」の作詞・作曲を担当したほか、旧「米子市の歌」作曲、鳥取県立米子高等学校校歌の作詞・作曲、昭和60年の鳥取国体「わかとり国体」の行進曲の作曲も手掛けています。

 

 

高木東六の足跡を知る

 

10月21日に開催する「没後10周年 米子市出身の音楽家 高木東六の世界」では、講演と歌、舞踊で高木東六の世界をお楽しみいただきます。講演は、高木東六研究の第一人者、島根大学教育学部の藤井浩基教授、歌は松田千絵さん、ピアノは山川智馨さんです。そして舞踊は、取大学地域学部附属芸術文化センター専任講師の木野彩子さんが、昨年70年ぶりに復元上演された幻の舞踊曲「鶴」を現代舞踊で上演します。

 当日、公会堂のロビーでは、直筆の楽譜や写真など、高木東六ゆかりの品を特別展示します。高木東六の足跡を感じていただくまたとない機会です。ぜひご覧ください。

歌とピアノでつづるなつかしい昭和の名曲の数々。終生米子を思い続けた音楽家、高木東六の世界をお楽しみ下さい。

 

(米子市公会堂)

 

「没後10周年 米子市出身の音楽家 高木東六の世界」

10月21日(土)開場/午後1時 開演/午後2時 米子市公会堂 入場無料

お問合せ/米子市公会堂(0859)22-3236

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