あげそげコラム

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コラム掲載号:20171013

米子映画事変の映画

 「事変」という名乗りは戦前・戦中派にとってドキリとする言葉で、日本の侵略戦争を想起させる。しかし、反骨の映画監督岡本喜八さん出身の地で、映画文化を発展させようという関係者各位のご努力に敬意を表し、七回にも及ぶ今回の催しで、選りすぐりの映画を見せていただけるのはうれしく、紹介させていただく。

十月十四日(土)10:00~はオープニング。

同日11:00~14:00「岡本喜八監督作品「大誘拐」が上映される。監督夫人のみね子さん、俳優の嶋田久作さんのトークもある。(ガイナックスシアターで)

同日18:00開演の3分映画宴(うたげ)は世界・全国各地から応募された3分間以内の作品数十点~百点の中から三十三作品を選んで上映する。(米子市文化ホール・イベントホール)

十五日(日)12:15~15:45アニメ作品「この世界の片隅に」観客二百万人。制作プロデューサー真木太郎さんを迎えて上映する。(米子市文化ホール・イベントホール)

その他多くの企画が盛り込まれており、有料部分は二千円のフリーパスで入場自由。問合わせ0859-21-5281

 

米子産廃、問題山積

 米子市淀江に作られようとしている産業廃棄物処分場。県と外郭団体「鳥取県環境管理事業センター」は反対の声が広範に広がる中、地元自治会への説明を終えたとして、強行しようとしている。

 センターの「生活環境影響調査書」では、大気質、騒音振動、悪臭、水質、地下水などの項目に「影響はほとんどありません」と結論し、安全安心を強調している。しかし、説明会で住民の皆さんが出した危惧に正面から答えられていないという声が多い。

 「大山ふもとの自然環境と米子の水を守る会」(代表山根一典氏)は米子市会議員全員への公開質問状で疑問点を挙げて質問している。

1.淀江の予定地は「名水の郷」で公害施設を造ってはならない地。他地区を見ても汚染水の漏れ出す可能性は高い。建設の是非を問う。

2.処分場から汚染水が漏れた場合、地下水の権威である吉谷鳥大名誉教授は「福井水源・淀江中心地区に汚染水の流入は否定できない」と語る。

3.全国の処分場での事故例、破たん例は枚挙に遑なく沢山ある。

4.問題の計画地は米子市(旧淀江町)と環境プラント工業の間で、「一般廃棄物処分場以外には使用しない」との開発協定が結ばれている。県と米子市はこれを軽視、問題を後回しにして進めている。

米子市漁協淀江支所の皆さんは「受け入れられない」として反対声明を出されたが、県は十分意見を聞かず「説得する」との構え。漁業者の皆さんの死活問題だ。

6.危険なものの搬入は目視で防ぐ、シートが破れたら修理する、汚染水処理施設で処理するから安心…いずれも保証はなく安全神話と思われる。

…などを述べて問うた。

    (河中信孝)

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