あげそげコラム

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コラム掲載号:20171013

パッチワークキルト展 「古布との語らい―河瀬かず江と仲間たち」

 河瀬さん(米子市在住)は油絵を趣味としていました。子供さんが難病で、入院生活が続くようになり、油絵を続けることができなくなりました。たまたま美術館で目にしたパッチワークに惹かれ、1978年(昭和53)病院での付添いの合間に自分流のパッチワークキルトを作るようになりました。

 1982年(昭和57)東京に引っ越した時、藍染キルト作家の黒羽志寿子氏に師事しました。翌年から河瀬さんは、東久留米市の生涯学習カリキュラムでパッチワークの指導や調布市聴覚障がい婦人部に手話による指導もするようになりました。1995年(平成7)米子に帰省し、NHK文化センターや公民館などで指導し、現在は河瀬かず江パッチワークキルトサークルを主宰しています。個展・グループ展も積極的に行い、2002年(平成14)国民文化祭で佳作を受賞したり、東京ドームで開催される東京国際キルトフェスティバルでもたびたび入選するなど高い評価を得ています。

 河瀬さんの作品は山陰の藍染の絣など古布を使って制作されています。作品からは、家族のために思いを込めて織られた思い出の布を生かし、使い切るという古布を慈しむ気持ちが感じられます。端切れとなっても、1.5cmの幅があれば継ぎ合わせて作品の中で生かされます。

 

 

 本展では、東京国際キルトフェスティバル受賞作品の「宇宙へ還った愛しきもの」・「生命その輝き」・「さあ!銀河への出発」・「風の音色」など河瀬さんの作品と教室の皆さんの作品合計70点を展示・紹介しています。ぜひ、河瀬さんの「和」のパッチワークキルトの世界をお楽しみください。

(祐生出会いの館 野口玲子)

 

【開催期間】9月1日(金)~10月29日(日)

【開館時間】9時~17時

【休館日】火曜日

【入館料】一般:300円 高校・大学生:200円

【問い合わせ】南部町祐生出会いの館 TEL/FAX 0859-66-4755

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