あげそげコラム

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コラム掲載号:20170804

美保関神社で宴能二十六日(土)

 古典芸能の中でも「能」は世界に独特の位置を占めている。外国人から能について聞かれることも多い。

 能の伝える世界観には無常観があると言われる。悲劇的なお話も多い。表現は抽象的で、動作も派手さや写実的なところはない。「夢幻能」とは現実とあの世とを登場人物が行き来する謡曲で、二百作もあるという。

 

 

 

「美保関宴能」八月二十六日(土)第一部13:3015:00民謡・能楽体験教室。関の五本松節保存会が講師となり「正調関の五本松節」を。15:0016:30は出演能楽師による「能楽」いずれも美保関文化交流館(美保関661番地)二階で。申し込みは本欄末尾の電話・FAX で。

18:0018:30能の器楽体験美保神社回廊で。先着二十名、申込不要。

第2部19:00~(開場18:00)美保神社拝殿で「美保関宴能」まず一調で「春日龍神」火入れ式のあと、いよいよ観世流能「経正(つねまさ)」(シテ久保信一郎・ワキ江崎欽次朗)全席自由。一般三千円、大学生留学生千円(当日は各五百円増し)高校生以下無料。入場券は本の学校・今井書店境港店・美保関文化交流館・メテオプラザ・島根県民会館&プラバいずれもチケットコーナーなど。少雨決行・荒天時は変更中止あり。会場周辺の駐車場満車の場合は旧美保関東小学校(神社まで徒歩およそ十分。終演後無料シャトルバス運行)

 源平の合戦で討死した平経正の霊を弔うため、仁和寺の僧行慶が経正の預けていた琵琶を仏前に供え管弦講(法事)を営むと、経正の亡霊が現れ、琵琶を弾き夜遊の舞を舞う。しかし突然修羅の苦しみが襲いかかり自分の姿を恥じ、経正は灯火を吹き消して暗闇に失せる…この謡曲も悲劇であり夢幻能でもある。問合せ090-8218-0280山陰でお能を楽しむ会FAX0852-21-5311

 

 

平和のための戦争展

 

 あす五日(土)米子市文化ホールメインホールで。映画会「ソ満国境十五歳の夏」①10:00~②16:00~入場券大人1200円(当日1500円)高校生以下600円(800円)生き抜こうとした、悲しい別れもあった、心の触れ合いもあった。ソ連・満州の国境で終戦を迎えた百二十人の少年たちの想いが現代の15歳に伝えることとは…。

 講演会「恒久平和を希って~キリノ大統領と加納莞蕾(かんらい)」13:30~15:00講師・加納美術館加納佳世子さん。入場無料。莞蕾は従軍画家として中国山西省にわたる。戦後フィリピンの戦犯108名の釈放助命嘆願を起こし全員釈放の一助となった。

 展示&体験ホワイエで19:00まで。桧山高雄パネル展。10:30~12:00紙芝居「はだしのゲン」問合せ0859-35-5123福嶋

    (河中信孝)

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