デジタルあげそげ

　6月末、急に思い立って大山登山をしました。

　鳥取県へ移住して17年。『米子ふるさと観光大使』にも任命して頂いた私。
　なのに毎日見ている『大山さん』に登ったことがなかったのです。

　ずっと「今年こそは！」と思いながらも先延ばしにしていましたが、ようやく一念発起しました。

当日朝8時半、大山夏山登山口からスタート。
　登山道は登りやすく、30分程で2合目へ。
　はじめはハイキング気分が、だんだんと息が上がり『え？まだ2合目？』という気分。3合目では見かねた夫が私のリュックサックを持ってくれました。4〜５合目になると勾配も大きくなり、1歩1歩が必死で会話もできず、草花に励まされる感覚。7合目〜は手を使って登るほどの急勾配も。爽やかな風を吸い込みパワーにしました。息絶え絶えで辿り着いた8合目。

雲も見下ろす絶景が

　そして9合目〜山頂に続く緩やかな木道を進む時には、なぜか涙が溢れてきました。

　ここまで来られた感謝と安堵でいっぱいに。山頂ではお湯付き500円で販売されているカップラーメンを。人生で一番美味しく感じたカップラーメンでした。

　山頂で最高の景色での休憩のあとの、下山。
　正直、こんなに下山が辛いものだと思いませんでした。石がゴツゴツした道を下る大変さ。一歩一歩踏みしめて、ゆっくり下りました。途中左膝が痛くなってきて、それでも進まないと帰れない辛さ。時に心が折れて泣きながら下りました。無事下山した時には、山頂に着いた時以上の安堵。まさに「足が棒」。足を引きずって帰り、5日間ほど筋肉痛が続きました。

　ようやく達成できた大山登山。
　行き交う登山客の優しさ、素晴らしい眺め、心地よい風。知らなかった世界を知り、やっと「鳥取県民」になれた気分です。笑