あげそげコラム

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コラム掲載号:20230519

朝花美穂デビュー5周年記念

 朝花(あさか)美穂さんは米子市生まれ。カラオケ店を経営しつつ歌と踊りの舞台をも務めていた祖母の勧めで、3歳から同じ舞台に立つようになる。高校1年の頃からアルバイトをしながら祖母から芸ごとを学ぶ。祖母は芸に関しては厳しかったが、「笑顔を忘れず、何があってもステージに穴は開けるな」の言葉を残し、9年前七十歳の若さで天国に旅立った。今でもステージでは祖母のお守りを胸元につける。2年後、『NHKのど自慢』でチャンピオンとなって徳間ジャパンにスカウトされ、翌年上京して宮下健治氏に入門、レッスンを重ねる。

 

 

デビュー五周年記念コンサート、五月二十八日(日)開場十四時、開演十五時。米子市公会堂。チケット五千円。整理券(座席指定券)を当日正午から配布。座席は先着順に主催者で決めさせて頂きます。チケットは公会堂・文化ホール・淀江さなめホール・㈱スターウエーブへ。問い合わせ080-2913-2632 ファンクラブ「縁花座」は090-4771-3023

 

 

安来市加納美術館

 

 安来市布部出身の画家・加納莞蕾(かのう・かんらい本名=辰夫1904~1977)は、戦後フィリピンBC級戦犯の助命歎願書をフィリピン・キリノ大統領や世界の要人たちに送り続けたが、それらの莞蕾の活動は今、中学歴史教科書にも採用され、次世代につながっていこうとしている。

今年は戦犯赦免七十周年の年でもあり、莞蕾の平和への想いを絵画作品と資料を通じて安来市布部の加納美術館で見ることが出来る。

 加納莞蕾は1904(明治三十七)年、島根県広瀬町布部(ふべ)に生まれ、絵画を岡田三郎助に師事、前田寛治、佐伯祐三らと交友して、その影響を受ける。

 独立美術協会創立の際、これに参加、出品を続け独立美術協会会友となる。戦争中、従軍画家として中国に渡り、終戦後はフィリピン刑務所に戦犯として収容されていた日本兵の釈放助命嘆願の運動をおこし、ついに目的を達成した。

 キリノ大統領自らが、妻や子や兄弟を日本兵に殺されながら赦すという、世界の友好・平和につながる崇高な宗教的哲学論に根ざした結論は、莞蕾の文章にもあふれており、その往復書簡も作品と共に安来市加納美術館(安来市布部345-27)で公開中。五月二十一日まで。

 学芸員のギャラリートーク五月二十一日(日)10:30~

 また五月二十七日から七月三十日までは「戦犯赦免から七十年・いま私たちは」として展示される。

問い合わせ0854-36-0880

 

(河中信孝)

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