あげそげコラム

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コラム掲載号:20221216

令和4年度 米子市美術館特別企画展「満田晴穂(みつたはるお) JIZAI」

  • 《自在奄美鋸鍬形》(じざいあまみのこぎりくわがた) 2021年 銅、真鍮、青銅 7.0x5.0x3.0(cm)
    《自在奄美鋸鍬形》(じざいあまみのこぎりくわがた) 2021年 銅、真鍮、青銅 7.0x5.0x3.0(cm)
  • 《自在鬼蜻蜓》(じざいおにやんま) 2020年 銅、真鍮、青銅 11.5x12.0x4.0(cm)
    《自在鬼蜻蜓》(じざいおにやんま) 2020年 銅、真鍮、青銅 11.5x12.0x4.0(cm)
  • 満田晴穂 レントゲン藝術研究所準備室©︎2022
    満田晴穂 レントゲン藝術研究所準備室©︎2022

[自在置物作家・満田晴穂(1980年米子市生まれ)による驚異の超絶技巧]

 

 自在置物作家・満田晴穂の展覧会を1月22日より米子市美術館で開催します。満田は「自在置物」の数少ない後継者で、その完成度の高い作品は「たまたま金属で出来ている生命」と称され国内外で高い評価を得ています。昆虫や爬虫類、甲殻類といった身近な生物をモチーフに、鋭い観察眼と綿密な手作業により触覚、手足、爪、羽の筋までリアルに表現された作品は本物と見紛うほど精緻に作られています。さらに体内の構造までも研究し尽くされ、体の各部までも本物同様に自由に動くように再現され、その造形は見るものを圧倒します。
満田は、幼少期から里山が遊び場であったほどの昆虫好きで、5ミリ四方の紙で折り鶴を折るほど手先が器用でした。東京藝術大学美術学部工芸科在学中に、代々自在置物を制作する冨木宗行(とみき むねゆき)と出会い、自在置物作家を目指します。2008年同大学院美術研究科修士課程彫金研究室修了後、横浜を拠点に国内外の個展・グループ展で精力的に作品を発表しています。その卓越した技術が評価されて、これまでに「全日本 金・銀創作展」開催委員会会長賞受賞(2005)、「第2回藝大アートプラザ大賞展」大賞受賞(2007)、「第48回日本クラフト展」入選(2009)、「第8回創造する伝統賞」受賞(2016)。近年では、「驚異の超絶技巧!–明治工芸から現代アートへ–」(三井記念美術館ほか巡回/2017)や「リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」(平塚市美術館ほか巡回/2022)などに作品が出展されています。
 本展は、伝統的技術を継承しつつ、さらに進化させてきた満田の最近作を中心に紹介する、美術館における初個展です。神業とも思えるその技術ばかりではなく「生命」をテーマにした一連のインスタレーションは、工芸的な域を越え現代美術へと昇華させています。ぜひこの機会に、令和に受け継がれた満田晴穂による驚異の超絶技巧をお楽しみください。なお、展覧会初日には制作秘話や知られざる裏話までうかがえる作家によるトークイベントも開催を予定しています。

 

[オープニングトーク]
1月22日(日)午前10時10分から
◎会場=本展覧会会場 ※要本展観覧券 [申込不要]

 

[作家によるトークイベント]
1月22日(日)午後1時30分から
◎会場=米子市立図書館2階多目的研修室

◎定員=60人 ※要本展観覧券または半券)[要申込]
申込方法=米子市美術館に電話・FAX・メールなどで参加者氏名・代表者連絡先・
参加人数を伝えて申し込みください。定員になり次第〆切。(12/10[土]申込開始)

 

(米子市美術館)

◆会期

1月22日(日)〜2月26日(日)[水曜日休館]

◆開館時間午前10時〜午後6時
◆観覧料

一般500円(前売400円)、大学生以下無料。

◆場所米子市美術館(米子市中町12)
◆問い合わせ先

米子市美術館 ℡0859-34-2424

http://www.yonagobunka.net/y-moa/

 

 

入場券を10組様にプレゼント!【詳細はこちらから♪応募締切/令和4年12月20日(火)】

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