この度、祐生コレクション図録第3号絵馬図録の発刊を記念して、絵馬展を企画しました。当館では、過去にも絵馬をテーマにした企画展を実施し、祐生収集の実態を確認してきました。
祐生が板絵馬について知るのは、大阪朝日新聞が1917年(大正6)に掲載したコラム「珍道楽」の第三回、絵馬収集家小山源治氏の記事からでした。当地方では紙に描いたものを奉納しており、板絵馬の風習はありませんでした。
祐生は、小山氏からの情報を得て、東京中野絵馬屋、群馬県小林絵馬屋から絵馬を購入するとともに、直接社寺に絵馬の恵贈を要請しました。また、1919年(大正8)からは我楽他宗入会により、会員からも寄せられるようになりました。祐生は、大正7・8年でほぼ絵馬収集を達成し、その後は、我楽他宗で絵馬作品づくりが行われたり、肉筆納札会で絵馬を題材に腕を競ったりと、趣味の人たちと一緒になって絵馬を楽しみました。
この度の展示資料は、各地の絵馬200点、当時の当地方の紙絵馬、趣味の人たちの絵馬作品、絵板郵便等合せて400点を展示しました。大きさや絵柄も様々で、背合わせの男女の縁切り願いや奈良県板立馬(諸願)等珍しい絵馬もあります。是非、ご覧ください。
(祐生出会いの館 猪原 加代子)
【開催期間】 | 令和3年8月7日(土)~令和3年10月11日(月) |
【開館時間】 | 9時~17時 |
【休館日】 | 毎週火曜日 |
【入館料】 | 一般300円、高校・大学生200円 小・中学生無料 (15名以上の団体割引あり) ※身障手帳所持者と介護者1名無料 |
【図録価格】 | 1800円(税込) |
【問い合わせ】 | 南部町祐生出会いの館 西伯郡南部町下中谷1008 TEL/FAX 0859(66)4755 |