あげそげコラム

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コラム掲載号:20201218

歩幅を広げよう!


 自分の歩幅を知っていますか?歩幅は文字通り歩くときの1歩の幅で「かかとからかかとの長さ」。目安は「身長×0.45cm」。2人1組で1人が10歩歩いたところで前後に脚が開いた状態で止まり、相手にメジャーで測ってもらうとより正確に測れる。自分で測るには靴底を濡らして足跡3歩の1歩目と3歩目のかかとの距離を2で割る。早速測ってみよう。

 


幅が狭い人ほど認知症になりやすい

 

「歩幅の狭い人は広い人に比べ3倍以上も認知機能が低下していた」という認知症専門医の研究結果。歩幅の目安は65cmで、横断歩道の白線(約45cm)をまたげない人は要注意!とのこと。狭くなる原因は「脳の小さな血管が詰まる小梗塞の多発」「運動器機能低下と心身のバランスの崩れ」などが考えられ、転倒のサインでもある。年をとると座っている時間が長くなり活動性の低下と骨盤が後傾する仙骨座りになる。座位だけでなく立位でも猫背になると歩幅の狭小につながる。若い人でも同様に意識することが必要だ。

 


片脚立ちでチェック

 

 歩幅を広げるには柔軟性・筋力・バランスの機能が重要だ。
米子市の健康対策や長寿のためのサークル「やって未来や塾」では4つの体力測定をしている。その一つに「片脚立ち」がある。まっすぐ立ち片脚を少しだけ上げて1分間キープ。バランス力だけでなくおしりの筋肉を使うので「歩幅の維持と立ち上がり動作」を判定できる。あなた、今、やってみてください。どうですか?
 年配の方はしっかりしたイスや手すりを持って安全なチャレンジがおススメ。
この片脚立ち能力を維持する、上げるためにはおしりの筋肉を使うこと。まず簡単なことから始めてみよう。
 椅子に膝を揃えて座り、片脚を横に広げて戻す。おしりの横の筋肉を使っているイメージをしながら左右交互に繰り返す。恥ずかしがらずにしこを踏むように足を広げて「ドン!」と下ろして戻す。鼻歌などに合わせてリズミカルに動かすと楽しい。
 もっとできる人はまっすぐ立ち片脚の太ももを床と平行になるまで上げてキープ。上げた膝をゆっくり横に開く・戻すと、背骨を支えるインナーマッスルが鍛えられバランス力もアップする。年齢を感じる前から続けてみよう。
 背筋を伸ばし、顔を上げ、にっこり歩けば笑顔も歩幅も広がる。生き生き人生を歩こうよ!

 

笑(しょう)らいふ
代表=看護師・姿勢教育指導士

熊谷 春美(くまがえ はるみ)

(米子市車尾在住)

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