このたび、令和日野三十二霊場が開設しました。鳥取県内で全国に発信している霊場は、「伯耆」・「因幡」・「中国四十九」薬師霊場があり、それに次ぐ開設です。最近では、宍道湖、中海を巡る出雲国神仏霊場も開設され、鳥取・島根の観光客誘致に一役買っています。これらの霊場を参拝して頒布される朱印・お札は、護符として各個人が大切に保持するものですが、これを収集物として競う人たちがいました。
板祐生の朱印・お札収集は、大阪朝日新聞のコラム「珍道楽」に掲載された収集を趣味とする人たちとの交流が始まりです。
祐生の収集のほとんどは相手の好意に基づいて送ってもらうものなので、霊場をすべて揃えることは難しかったが、それでも各地の著名な寺院の朱印・お札・真景図は送られてきました。中でも、伯耆札所の朱印は今日の規格とは異なって立派であり、祐生は裏打ちをして大切に保存しました。また、各寺院の真景図は、今日では貴重な存在となっています。さらに、個人名を記した「同行二人」の納札も送られてきていて、当時の収集人のありかたが偲ばれます。
本展では、朱印108点、お札223点、掛け軸3点、真景図15点を展示しました。「令和日野三十二霊場」に思いを馳せ、巡拝による地域再発見の旅に出かけてみませんか?
(南部町祐生出会いの館
猪原 加代子)
【開催期間】 | 令和2年10月26日(月)まで |
【開館時間】 | 9時~17時 |
【休館日】 | 毎週火曜日 |
【入館料】 | 一般/300円(240円) |
【問い合わせ】 | 南部町祐生出会いの館 西伯郡南部町下中谷1008 TEL/FAX 0859(66)4755 |