あげそげコラム

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コラム掲載号:20201002

希望という名の列車に乗った

 1956年、東ドイツの高校生テオとクルトは、西ベルリンの映画館でハンガリーの民衆蜂起を伝えるニュース映像を見て感動し、級友たちに呼びかけて教室で2分間の黙祷を実行した。
 が、ソ連の影響下にある東ドイツでは「社会主義国家への反逆」と見なされる行為だとして、当局は一週間以内に首謀者を告げるよう宣告された生徒たちは、重大な選択を迫られる。大切な仲間を密告してエリートへの階段を上がるのか、それとも信念を貫いて大学進学を諦めるのか…
 新たな実話映画に挑んだラース・クラウメ監督のもとに若手有望株と実力派キャストが結集した。

 

 

米子シネマクラブ十月例会は『僕たちは希望という名の列車に乗った』十月十一日(日)①14時②19時 米子コンベンション小ホール。会員制で当日入会可。入会金五百円月会費二千円。
 クラウメ監督はナチス・アイヒマンを追い詰めた検事フリッツ・バウアーを描いた映画『ナチスがもっとも畏れた男』でドイツ映画賞6部門を制した。問 090-8248-9810

http://www.chukai.ne.jp/~yonago-cinema/

 

プラスチックの分解

 

 ドイツのヘルムホルツ環境研究センターが学術誌に「プラスチック分解バクテリアを特定」と発表した旨、サスティナブル・ジャパンが報じた。
 プラスチックは分解される際に、発がん性の有毒物質を放出することがあり、ほとんどのバクテリアは死滅してしまう。この研究では、プラスチック分解時の有害物質に晒されても生き残ることができるバクテリアの新株を特定したという。
 しかし、大量のプラスチック処理に実用化できるようになるまでには十年程度を要する可能性がある。今回の発見が、プラスチック汚染の万能薬ではなく、プラスチック利用の削減や、すでに環境に排出されたプラスチックの削減への取り組みが重要となるとの見方を強調している。
 バクテリアは増殖しようと思えば、無限に可能なので、将来が楽しみだが、それにかかわらず、減プラスチック、脱プラスチック、そして分別を厳格にする必要がある。

 

(河中信孝)

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