プラスチック公害
今年は2月に入ってPM2・5や黄砂の飛散が多く、長期化すると予想されている。
持続可能な未来のためのエコライフの実践や提案をしている「未来のエコラ」の定例会で学んだプラスチック公害。人間は「1週間にクレジットカード1枚分に相当する5グラムを摂取している可能性がある」との研究発表(世界自然保護基金の委託で豪ニューカッスル大学が調査)。最大の摂取源は飲料水だが、甲殻類の消化器内のプラスチックも一緒に食べてしまうことも大きな摂取源。予想をはるかに超えた現状に、環境や健康被害への不安が渦巻いた!
プラスチック製ストローの使用中止やレジ袋有料化の動きが目立ってきた背景は、プラスチックが細かく砕けたマイクロプラスチック(以後MPと略)が海や川に増えたこと。日本周辺の海に漂う量は世界平均の27倍!
空からも降ってくる!
衝撃的な調査結果はまだある。フランスのピレーネ山脈に連なる雪山は、遠くから風に乗って運ばれてきたMPに覆われている。手つかずと思われている自然にもプラスチックが侵食している事実は、想像以上に環境汚染が進んでいることが浮き彫りに。フランスや中国の大都市の空に浮遊するMPは科学者間では周知済みだが、飛散距離は不明。
先進諸国のプラスチックごみが原因
一昨年、中国がプラスチックごみの輸入を禁止したため、仲介業者がマレーシアなどへ持ち込む「不法輸入」ごみが増えている。マレーシアのクラン港では米国、英国、オーストラリア、日本、中国、サウジアラビア、バングラデシュ、オランダ、シンガポールからのコンテナに、リサイクルごみの表示を偽った家庭ごみや電子ごみが混入していた。昨年5月、マレーシア環境相は「途上国に送り付けるのをやめてほしい」と訴えた。
日本は、どう対処する?
昨年5月、政府が関係閣僚会議で策定した行動計画は「新たな海洋プラスチック汚染を生み出さないため、陸上での回収徹底や流出しても影響の少ない素材の技術開発の支援などに力点を置く」。
ムムム・・飛散してきたMPの処理は?せっせと分別回収したプラごみの処理は私たちの税金だ。プラごみをつくったのは誰?企業責任で回収する手段も講ずべき!
健康と経済の両面で賢い選択をするのは「私」「あなた」なのだ。
笑(しょう)らいふ
代表=看護師・姿勢教育指導士
熊谷 春美 (くまがえ はるみ)
(米子市車尾在住)