あげそげコラム

一覧はこちら

コラム掲載号:20200110

薔薇ばらの会展高島屋で十四日迄

 山陰を愛し“ばら”に魅せられたそれぞれの分野の地元作家の作品展。ジャンルはバラバラでも心はひとつ、自分のバラをどう表現するか・・・前回から2年間練った新しい発想が楽しみだ。

 

 

出展者は創作人形(安部朱美)陶器(安藤愉理)日本画(入江淑元)ボタニカルアート(いわたさいこ)写真(内田郁子)ガラス工芸(大谷治)洋画(木村和範)グラフィックデザイン(すみだ正晴)磁器(野津明美)シュガークラフト(マリコシュガー)銅彫金(みやざき洋子)現代絵画(物部隆一)書(森田尾山)写真(故)秋山庄太郎【名誉顧問】

米子高島屋美術サロンで開催中

十四日(火)まで十時~六時。入場無料。問合せ090-7593-2779

 

 

演劇『青鞜』の公演

 

 劇作家・永井愛さんは社会のひずみを切れ味よく、笑いとともに描いてきた。二兎社の舞台「私たちは何も知らない」は、日本初の女性による女性のための文芸誌『青鞜(せいとう)』の編集部に集った人々を描く。百年前、男女同権と自立をめざして格闘した若き女性群像に注目した。演劇は昨年末、東京芸術劇場で、今日十日は三重県文化会館、十八日は大津市びわ湖ホールと地方公演。

 『青鞜』始まりは生田長江(ちょうこう=鳥取県日野町出身)が平塚らいてう(ちょう)に発刊を勧め、お膳立てした。創刊号では与謝野晶子の詩「山の動く日来たる」が巻頭を飾り、らいてうの長詩「元始、女性は太陽であった」が創刊の辞だった。ブレークし三千部まで伸びた。女性解放の最初の烽火だった。

 今、#Metoo運動や女性の人身売買が絶えないこと、また、ミス・ユニバースが単に美しさのみでなく、女性の将来に関する突然の質問に対しての応答も審査対象になり、南アフリカ共和国のゾジビニ・ツンジ嬢が去年、初の黒人優勝者となるなど、進みつつある面と青鞜の時代と変わらない面が混在しつつも、次第にらいてう等の願いが実現しつつある感じのする年頭です。

 

(河中信孝)

↑ページ上部へ