当館では祐生収集の手ぬぐい502本を収蔵しています。このたび、図録発刊を記念して、その中から66点を展示しました。
祐生は東京の趣味グループ「我楽他宗」の会員となり、手ぬぐい収集に啓発を受けました。頻繁に送られてくるようになるのは、1922年(大正11)からでした。1929年(昭和4)米子高等女学校で開催された家庭文化展覧会に手ぬぐいを出品しているので、この頃までにはかなりの数の収集が進んでいたと思われます。
祐生コレクションは原則相手の好意によって恵贈を受けたものであるため、その収集には限界がありました。しかし、交流した人たちのほとんどはその世界では名の知れた人たちであり、送られてくるものの多くは芸術手ぬぐいでした。
祐生は、1931年(昭和6)発刊した私家本富士乃屋草紙第29号『草にそよぐ』で恵贈してくれた人たちの好意に報いる努力の一端を伝えました。多能趣味の人々は、このような祐生の姿勢や、お礼として制作されたガリ版私家本から祐生の人となりに思いをはせ、協力を惜しみませんでした。
展示した手ぬぐいから、多能趣味の人たちの称賛した芸術としての手ぬぐいやなつかしい広告手ぬぐい、土産手ぬぐいをぜひご覧ください。
(南部町祐生出会いの館 猪原加代子)
【開催期間】 | 令和元年11月11日(月)まで |
【開館時間】 | 9時~17時 |
【休館日】 | 火曜日、年末年始(12月29日~1月4日) |
【入館料】 | 一般:300円 高校・大学生:200円(15名以上の団体割引あり) ※身障者手帳所持者と介護者1名無料 |
【問い合わせ】 | 南部町祐生出会いの館 西伯郡南部町下中谷1008 TEL/FAX 0859(66)4755 |