あげそげコラム

一覧はこちら

コラム掲載号:20180831

伯耆国「大山開山1300年祭」記念 祐生コレクションによる 民衆の暮らしに寄り添う神仏の世界展


 伯耆国大山寺は、寺伝によると718年(養老2)金蓮上人によって開山したとされ、本年が開山1300年に当たります。大山寺は、釈迦入滅後次の仏出現までの56億7千万年もの間、民衆を苦悩から救うと誓願している地蔵菩薩が神となって出現した神仏習合の大智明権現をまつり、崇拝されるようになりました。

 

 また、大山には祖先の霊があつまると言い伝えられ、山陽方面からも多くの人々が参詣しました。一生に一度は大山参詣が唱えられ、多くの人が大山寺を目指しました。大智明権現は牛馬守護神ともされ、牛馬を伴っての参拝であったことから、牛馬市も開かれるようになりました。江戸時代、大山には大智明権現の外十一の権現がまつられ、人々の暮らしを支援し、生活に安らぎを与える存在でした。

 

 祐生が神社仏閣のお札を収集するきっかけは、1918年(大正7)大阪朝日新聞掲載の「珍道楽」コラムに紹介された人たちとの交流でした。日記によると奈良女子高等師範学校教授水木要太郎氏から「春日大社お札、南円堂お札・御守」が送られてきたのが最初でした。以来、大阪朝日新聞記者青贒(かつ)肇(なが)氏を始め、著名な趣味人から全国のお札が到来するようになりました。展示した祐生収集のお札から見ると、家内安全、招福、牛馬安全・養蚕・五穀豊穣などの願いにこたえる神仏は多彩です。

 

 このたび、神社仏閣のお札、掛軸、真景図、張込帖、朱印等々698点を展示しました。大山寺を始め、全国の各神社仏閣の発行した珍しいお札を是非ご覧ください。

 

(祐生出会いの館 猪原加代子)

 

 

【開催期間】平成30年9月24日(月)まで
【開館時間】9時~17時
【休館日】毎週火曜日
【入館料】

一般:300円

高校・大学生:200円(15名以上の団体割引あり)

※身障者手帳所持者と介護者1名無料

 【問い合わせ】

南部町祐生出会いの館 西伯郡南部町下中谷1008

TEL/FAX 0859(66)4755

伯耆国「大山開山1300年祭」記念―祐生コレクションによる「民衆の暮らしに寄り添う神仏の世界展」

 

 

↑ページ上部へ