鳥取市在住のたなかかおるさん(岩手県出身)は、童画家、エッセイストとして活躍しています。たなかさんは、1978年(昭和53)から約10年間闘病生活を送りました。
厳しい入院生活の中で絵本の奥深さに感銘を覚えたり、好きな絵を描いたり、日々の「想い」や「発見」を文章につづったりしました。
ある時、入院中の病院の待合室に展示されたたなかさんの絵が評判になりました。たなかさんは毎週作品を掛け替えるために描き続けました。主治医からの勧めもあり、退院後も5年にわたり制作しているうちに、作品が人々に安らぎを与え、そのことが自分にとっても喜びとなっていたことに気づきました。1997年(平成9)に童画家として初めて個展を開催し、翌年絵画教室「アトリエかおる絵の教室」を設立しました。それ以来、多くの子ども達と描くことの喜びを共有しています。
童画とは、単に子どもの姿を描くのではなく、日々の子どもの心情に宿る悦びや感動を表現したものです。たなかさんの作品は、四季の移ろいや自然界の恵みに感謝し、祈りの歳時記を子どもの心で描いています。作品から感じられる安らぎは、今日まで自分を支えてくれた人たちへの感謝の気持ちや、命への賛歌と人に対する愛しさが原点になっています。
本展では、たなかさんが今まで描きためてきた「銀河の旅」(80号)、「南部盛岡チャグチャグ馬っコ」(60号)、「祈り」(60号)などの大作をはじめ42点を一堂に展示しています。お子さまからご年配の方まで、子どもや動物たちの会話が聞こえてくるようなたなかかおるさんの世界を皆さまでお楽しみください。
(祐生出会いの館 野口玲子)
【開催期間】 | 平成30年4月23日(月)まで |
【開館時間】 | 9時~17時 |
【休館日】 | 火曜日 |
【入館料】 | 一般300円、高校・大学生200円、小・中学生無料(15名以上の団体20%割引) ※身障手帳所持者と介護者1名無料 |
【問い合わせ】 | 南部町祐生出会いの館 西伯郡南部町下中谷1008 TEL/FAX 0859(66)4755 |