あげそげコラム

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コラム掲載号:20180126

むきばんだ やよい塾

 妻木晩田遺跡が国史跡に登録されて今年二十周年を迎える。

 国や県が保存活用の取り組みを続ける中、「むきばんだ応援団」はこの間、シンポジウムなどのイベント、歩く会や毎月「やよい塾」の講演会を開くなどを続けてきた。長らく応援団に関わってくださった永六輔さんの命日が七夕の日、何らかのイベントを計画中。

奈良文化財研究所の埋蔵文研究センター難波洋三センター長が鳥取県立博物館所蔵の銅剣を「もう一回調査しておこうと…ルーペで細かく見ていたら…」それは銅剣の根元に線刻されたサメの絵だった。

 

 今期十八期の「やよい塾」も残り少な。次回は演題「サメを描いた銅剣の謎を解く」で、海洋考古学会の高橋周会長が講演する。

長さ2・3センチ、背びれ・尾びれなどサメの特徴がよく表現されており、鋳造した後に石器などで彫り込まれたものとみられる。これの意味するところは何なのか…興味尽きない。

 二月三日(土)4:00~本の学校二階多目的ホール。むきばんだ応援団員は年会費二千円・受講料千円だが、一般の一回受講料は千五百円。問080-1915-6664へ。

HPhttps://sakoneko7032.wixsite.com/mukibanda/yayoi

 

この寒波の逆は猛暑

 健康社会学者・気象予報士の河合薫さんが年明け早々、世界各地で異常気象が相次いでいると情報を出されている。

北米を襲ったのが爆弾低気圧で「中心気圧が24時間に24ヘクトパスカル以上低下」する低気圧だ。低温を招きフロリダ州ではスノーマゲドン、28年ぶりの降雪だ。

メキシコ湾で動けなくなっていたウミガメ200匹を救出。マサチューセッツ州ナンタケット島では波が凍りついた。ニューヨークのJ・F・ケネディ空港は閉鎖され、4000便以上が欠航。ニューヨーク州では氷点下13度で強風を伴い体感温度は氷点下69度まで低下。さらに低体温症やスリップ事故で、少なくとも22人の死者が。

 一方、オーストラリアのシドニーでは7日の気温は47.3度まで上昇し、80年ぶりの猛暑に。

 1890年代、スウェーデンの化学者スヴァンテ・アレニウスは工場からモクモクと出る黒い煙を見ながら「この煙が気候を大きく変えるに違いない。そしてその変化に気付くときには、既に取り返しのつかないことになっている」と呟いたとされているが、2018年は“変化”を痛感させられる年明けとなった。

 地球温暖化の猛威はどこまで荒れ狂うのか。もはや地球より金儲けの方が大事などと言ってはおられまい。

(河中信孝)

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